エアフロー(別名:ジェットクリーニング)は、歯科医院のクリーニングで使用する機器の一種です。ジェット水流で微粒子パウダーを歯面に吹き付け、茶渋・タバコのヤニなどの着色や、バイオフィルム(プラーク)を除去します。
エアフローの特長は、非常に細かい粒子が器具の届かないすき間にも入り込み、汚れを取り残すことなく隅々までキレイにできる点です。また、従来の機器は歯面に器具を直接当てて汚れを落としていきますが、エアフローは器具が歯面に触れないため、歯や修復物の表面を傷つけることがありません。
エアフローは次のような方におすすめのクリーニングです。
- 茶渋(ステイン)やタバコのヤニなどの黄ばみを落としたい方
- 歯のくすみをキレイにしたい方
- 良好な口腔環境を維持したい方
- お口の中を常にスッキリさせていたい方
- 現在、矯正治療中の方
- 詰め物や被せ物、インプラントなどの修復物が入っている方
保険適用のクリーニング(歯石取り)では、歯面についた歯石やプラークを”スケーラー”という器具を使って取り除いていきます。その主な目的は虫歯や歯周病の原因となる細菌の除去であり、治療の一環として行なわれるのが一般的です。
対して、エアフローによるクリーニングは審美(見た目)や予防に重点が置かれ、今よりも良好で快適な口腔環境を作り上げることを目的に行います。エアフローで除去の対象となるのは茶渋・ヤニなどの着色汚れや、歯磨きでは落とせないバイオフィルム(プラーク)です。これらの汚れをジェット水流と微粒子パウダーの力で除去します。
エアフローには、次の5つの効果があります。
エアフローの微粒子パウダーは狭いすき間の奥まで入り込み、ガンコな着色汚れやプラークを徹底的に取り除いていきます。とくに歯ブラシや器具の先が届きにくいところの汚れや、矯正装置の細かいすき間の汚れには効果的です。
エアフローは微粒子パウダーを勢いよく、歯面の広範囲に吹きつけながら汚れを除去します。高圧洗浄器のように効率よく汚れが落とせるため、30〜40分の施術でお口全体がキレイになります。
エアフローは器具が直接歯に触れないほか、清掃に使うパウダーも粒子が非常に細かいため、歯面や修復物の表面を傷つける心配がありません。
エアフローは着色汚れだけでなく、虫歯や歯周病の原因となるバイオフィルム(プラーク)も取り除きます。歯と歯の間や歯と歯茎の境目など、狭い場所のバイオフィルムもエアフローの微粒子が徹底除去し、虫歯・歯周病のリスクを抑えていきます。
エアフローの処置後は、歯の表面がツルツルで滑らかになります。そのためクリーニング後しばらくの間は、プラークや着色汚れのつきにくい状態が続きます。
歯周病菌は口内で酸素が極力少ない、狭いすき間を好んで生息しています。歯周病の進行によって生じる「歯周ポケット」も、歯周病菌にとっては格好の住みかです。
一方で深い歯周ポケットは、通常のクリーニングだと器具が奥深くに到達できず、細菌の取り残しが多くなります。エアフローの微粒子はこのようなポケット内の奥深くの汚れにも行き届くため、歯周病の予防に効果的です。
近年はセラミックやインプラントなどの高度医療により、自身の歯にトラブルが起こっても、見た目や機能を天然歯同様に回復させることが可能になっています。しかしどんなに良質な材料や医療でも、やはり自分の歯に勝るものはありません。
自分の歯を1本でも多く残すためには、ご家庭でのケアにくわえ、プロによる定期的なメンテナンス(検診・クリーニング)を受けることが大切です。永田町にある(医)益習会 赤坂歯科診療所のクリーニングでは、セルフケアで取り残したバイオフィルムや歯石、着色汚れを徹底的に除去し、口腔環境をさらにグレードアップしていきます。ぜひ数カ月に1度の定期メンテナンスを継続していきましょう。
エアフローによるクリーニングは治療が目的ではないため、保険の適用外(自費)になります。
エアフローは歯の表面の着色を除去し、その歯本来の色を取り戻すことはできますが、歯の色を変える(白くする)ことはできません。「自分の歯を今よりもさらに白くしたい」とご希望の方には、ホワイトニングをおすすめしております。
エアフローは従来のクリーニング機器よりも痛みが少ないのが特徴ですが、一方で痛みの感じ方には個人差もあります。人によってはチクチクした痛みや知覚過敏(歯がしみる)の症状を生じることがありますが、その際は遠慮なくお伝えください。